本文へスキップ

TEL. 029-282-5546

〒319-1106 茨城県那珂郡東海村白方白根2-4

放射線測定器の点検校正

点検校正のながれ

 原子力関連施設、放射線関連施設及び放射線業務従事者の安全確保のため、使用する放射線測定器は適切な点検を行い、トレーサビリティのある校正場で定期的に校正することをお勧めします。
 当協会では、原則として放射線校正前に電気回路等の点検を行い、それぞれの測定器が所定の機能を有していることを確認した後、放射線校正を行います。


【申し込みの区分(@点検校正、AB校正】

 当協会が行っている代表的なサーベイメータ、個人線量計等の点検項目、校正線源等は次項のとおりです。当協会では点検できない機種もありますので、お問い合わせ下さい。
 なお、校正のみを希望される場合には、原則としてメーカーや輸入代理店等で事前に点検を実施し、その結果を添付していただく必要があります。それが困難な場合には、特性試験扱いとして感度特性試験等を実施させて頂いておりますのでお問い合わせ下さい。


点検校正の詳細

校正されたサーベイメータ等には、原則として校正定数等が記された校正シールを貼り付けてご返却します。
放射線測定器の種類 線源 主な点検項目*1 校正線源*2 備考
線量率計 GM計数管式 γ線 ケーブル・コネクタ点検、入力感度、プラトー特性、出力高圧 137Cs
電離箱式 γ線 乾燥剤点検、チェンバー窓膜点検、ゼロ点ドリフト、ゼロ点移動 137Cs
NaIシンチレーション式 γ線 ケーブル・コネクタ点検、計数率(パルス)特性、出力高圧 137Cs
比例計数管式 中性子 γ線感度、入力感度、計数率(パルス)特性、出力高圧 241Am-Be 中性子サーベイメータ(レムカウンタ)
個人線量計 半導体式 X線 表示部・スイッチ点検 41keV又は56keV(QI:0.7)
半導体式 γ線 表示部・スイッチ点検 137Cs
半導体式 中性子 表示部・スイッチ点検 241Am-Be
半導体式(警報付) γ線 表示部・スイッチ点検、警報機能検査 137Cs
半導体式(警報付) γ線+中性子 表示部・スイッチ点検、警報機能検査 137Cs
241Am-Be
電離箱式 γ線 表示部・スイッチ点検 137Cs
電離箱式(警報付) γ線 表示部・スイッチ点検、警報機能検査 137Cs
汚染検査計 ZnSシンチレーション式 α線 ケーブル・コネクタ点検、遮光膜点検、入力感度、計数率(パルス)特性、出力高圧 241Am
GM管式 β線 ケーブル・コネクタ点検、入力感度、計数率(パルス)特性、プラトー特性、出力高圧 36Cl
NaIシンチレーション式 X・γ線 ケーブル・コネクタ点検、計数率(パルス)特性、出力高圧 129I 125I用サーベイメータ
比例計数管式 α線 窓膜点検、入力感度、計数率(パルス)特性、プラトー特性、出力高圧 241Am ガスフロー型
比例計数管式 β線 窓膜点検、入力感度、計数率(パルス)特性、プラトー特性、出力高圧 36Cl ガスフロー型
比例計数管式(3H,14C) β線 ケーブル・コネクタ点検、窓膜点検、入力感度、計数率(パルス)特性、プラトー特性、出力高圧 3H又は14C ガスフロー型トリチウム用サーベイメータ

*1 汚染検査、外観検査、電池点検は全ての機種について行います。
*2 校正線源(線質)、校正点等、不明な点についてはお問い合わせください。


校正試験

<参 考>
(1)線量率計の校正試験
  X線及びγ線用サーベイメータの校正は、JIS Z 4511に準拠して行います。
  中性子用サーベイメータの校正は、JIS Z 4521に準拠して行います。
  
  校正定数Rは、次式により算出しています。

   R=M/M
   ここで、 :基準線量率
           M 
:線量率計の正味の読み値

 校正定数が1.0以外の場合には、サーベイメータ等線量率計の正味の読み値に校正定数を乗ずることによって正しい線量率を求めることができます。

(2)個人線量計の校正試験
 電子式ポケット線量計等、直読式の個人線量計の校正は、JIS Z 4331に示されたファントムを使用して行います。
   ⇒ X線及び中性子の照射には水ファントム(30p×30p×15p:略称PW)を使用
   ⇒ γ線の照射にはアクリルファントム(40p×40p×15p:略称P-40)を使用
   ⇒ β線の照射にはアクリルファントム(30p×30p×2p)を使用

 大量のγ線用電子式ポケット線量計を校正する場合には、ファントムを使用しない方法を用いることがあります

(3)汚染検査計の校正試験
 β線放出核種及びα線放出核種の汚染検査用サーベイメータの校正は、JIS Z 4329に準拠し、機器効率についての校正を行います。この場合、線源表面と検出器表面の距離は5oです。機器効率は、次式により算出しています。


ここで、 :機器効率
    :総計数率(s-1
    :バックグラウンド計数率(s-1
    :線源の単位面積あたりのβ粒子又はα粒子の表面放出率(s-1/cm2
    :放射線検出部の有効窓面積(cm2

校正試験結果のトレーサビリティ

 当協会では、JCSS校正以外の試験結果について国家計量標準にトレーサブルな場で試験したことを示す証明書及び体系図をご要望に応じて試験成績書に添付しています。

使用する線源

線量(率)計の校正、基準照射、特性試験   
 X線 14keV〜200keV(QI=0.7,0.8,0.9),Nシリーズ(60,80,100)
 γ線 137Cs,60Co,241Am,226Ra
 β線 90Sr‐90Y,204Tl,147Pm
 中性子 241Am-Be(速中性子,黒鉛による減速中性子場),
252Cf(速中性子,黒鉛による熱中性子場
 単色中性子 144keV〜14.8MeV
 汚染検査計の校正、特性試験
 α核種 241Am
 β核種 36Cl,90Sr‐90Y,3H,14C

  *使用できる線源の詳細
  *上記にない線源についてはお問い合わせ下さい

バナースペース

公益財団法人 放射線計測協会

〒319-1106
茨城県那珂郡東海村白方白根2-4

TEL 029-282-5546
FAX 029-283-2157

 当協会は、国際MRA対応JCSS認定事業者です。JCSS 0062は、当協会の認定番号です。